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ハイエース日和

荷物を運ぶことになった。

自宅の車には乗らなそうなので、初めてレンタカーを借りることに。


乗り捨て


最初は「乗り捨て」を選択しようとしたが、これが実は一苦労。
乗り捨てができる営業所が決まっている。
また車種によって乗り捨ての可・不可もあった。
そしてどんな車種でも乗り捨てできる営業所は、営業時間が短かったりと、条件選択が意外と難しい。
最初はオリックスレンタカーで借りようとして相談したが、「出発地点の営業所に聞いてくれ」と言われたり、「返却地点の営業所に聞いてほしい」とたらい回しに・・・。


よくよく聞いてみると、出発地点と返却地点はフランチャイズというか経営母体が全く違うので、条件が全く異なるらしく、そのため突っ込んだ質問をした時にハッキリと答えられなかったようだ。

乗り捨ては条件が複雑なので結局往復分借りることにした。


車種の選択


最初はノアかボクシーをと思ったが、荷物を運ぶと伝えると、「業務用車両にしてくれ」と言われた。

内装が傷つくのを嫌っているのが伝わってきたので、タウンエースを検討。
しかし土日は予約で埋まっていたので、仕方なく大きすぎるとは思うがハイエースレジアスエース)にすることにした。

ハイエースは車体も大きくて運転しづらそうだ。
しかもサスの設定が重い荷物を乗せることを想定しているため固いと聞いている。
かなり苦難の行程を強いられると凹んでいたのだが、これが意外な結果となった。


ハイエースの乗り心地


乗り込みから面食らった。

乗るというよりも「登る」に近い。
運転席に関して言えば、お年寄りには全く向いていない車だと思う。



運転席が高い。
エスティマなどを運転したことがあるが、その高さとは比べものにならない。

初めて乗り込んだ感想は、


「バスか!!」

という感じだが、走り始めた感想は、かなり楽しい。

エスティマも高い視点が良かったが、さらに高い。


大柄な車体はあまり飛ばす気にはならない。
ゆったりと大海原を航海しているような気持ちになれる。


細い道のスレ違いは意外とラク


左側のバックミラーは大型で下までハッキリと映る。自分がどこを走っているかはよくわかるので、ギリギリまで寄れたし車の先端に乗っているので、対向車との距離も測り易かった。


ハイエースの気になった点

しかし気になる点も。
ブレーキの位置は少し右寄りに感じた。
足元の中央部にはプラスチックのでっぱりがあり、最初は間違ってそれをブレーキのように踏んでしまい止まらなくて少し焦ったが、しかしそれもすぐに慣れた。


自分が借りたのは業務車両。高速に入ると、ロードノイズは少し大きめだったし、何よりも高速の継ぎ目の突き上げは大きく感じた。
意外なことに直進安定性も良くなかった。上記の突き上げのせいで車体の方向がブレるのだろうか?
常に修正舵を当てていかなくてはいけない感じ。カローラの方がまだ高速で真っ直ぐ走ってくれる。

これはサスのせいなのか、個体差なのか、10万キロ以上走っている古い車体のせいなのかはわからない。空力特定の悪そうな四角い車体。空気抵抗が大きいのでフラつくのかもしれない。


今度乗用車用のハイエースを運転する機会があったら、高速での直進安定性は再度チェックしてみたい。



ハイエースの走り


結論から言うと、ハイエースでの走りは素晴らしかった。
まず運転席からの見晴らしが衝撃的。今回は首都高を走ったが、今まで見ることができなかった地上の様子が見える。
遮音壁よりも運転席が高いからだ。


皇居のお堀や、赤坂見附の弁慶橋ボートの様子もハッキリと見えた。道行く人たちの様子が見えると印象がガラリと変わる。
今まで首都高は「移動」の印象しかなかったが、観光しているような気持ちになれた。


そして意外なことにコーナーリングが素晴らしかった。
車体は大きくて重い。だからコーナーリングは苦手で、ロールもひどいだろうと思い込んでいたが、そこそこのスピードでコーナーに進入してもアッサリと曲がれてしまう。これには驚いた。


車体とサスがしっかりしていてロールしないのだなと思ったが、それよりも以外だったのは横Gが一切かからなかったこと。体が横に持って行かれるような感覚が全くないのが新鮮だった。


これはもしかすると運転席が前輪の上に乗っているためだろうか。
前輪が曲がると同時に自分の体もそちらへ移動する。「横」なのだけれど同時に「前」に移動している感じなのかもしれない。


ミニバンにしてはよく走ると思っていたエスティマよりも、下手をするとずっと曲がりやすいように感じた。
エスティマと何が違うのだろうと考えていたが、エスティマはFF(前輪駆動)で、ハイエースはFR(後輪駆動)だ。

横に振り回される感覚が全くなくて新鮮だったが、FRというのも要因かもしれない。
後輪駆動の車を運転するのは初めてだったが、後ろから押される感覚は悪くない。

FRのせいか、前輪の切れ角も大きくてUターンも簡単。最小回転半径はなんと5.2メートルだ。
これは2000年初頭の頃のカローラとあまり変わらない。Uターンも楽々だ。


ハイエースの素晴らしさ


総じて今回感じたのはハイエースの意外性。

予想以上に眺めが良く
思ったよりも直進安定性はなく
驚くほどコーナーリングが楽しく
Uターンは意外とカンタン


今までにない世界を見せてくれた。
大袈裟かもしれないが、こんなに楽しい乗り物があったのか!! ・・・というのが今回の感想です。


ぜひ欲しいです。


しかしきっと奥さんに却下されることでしょう。
いつの日か乗りたい候補ナンバーワンです。