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10年後

お気に入りの賛美の曲です。
この曲のCDを流して、真っ暗な教会で祈り会をしていました。



10年前、若いクリスチャンの伝道師と祈り会をしていました。

毎日夜の9時から11時まで、ただ祈るだけの祈り会。
参加していたのは数名で、賛美のCDを流して、電気を消して、暗闇の中で一人一人が離れた席に座り、ただ祈り続けるという単純なもの。


毎日2時間。熱心だったなぁと今も思います。


■失業で絶望?

その方は仕事を辞めて、フルタイムで神に仕える働きにつきたいと願っていて、仕事を辞めた後は、毎晩祈り会を開いていました。


その時に流していたCDの中に上の曲が入っていました。


小さな教会だったので、給与がでるわけでもなく。
大きな教団ではないので、系列教会に働き口があるわけでもなく。
仕事も辞めてしまったので収入もなく。


毎晩暗闇の中で祈っていました。
一心不乱に祈る姿は、今も目に焼き付いています。



■導き?

ある時、この伝道師さんが夢を見たらしく、その夢の中で聖書箇所だけが出てきたとのこと。
つぎの日の朝、聖書を開くと、それは牧会をするように(教会を始めるように)という聖句箇所で、これは神の導きだと喜んでいたのですが・・・・


失業中なので、海外へ行くお金もありません。
海外から招かれているわけではないので、迎えてくれる教会も家もありません。
所属教会は小さすぎて、毎月支援金を送ることもできません。
それ以前にこの伝道師さんは外国語が話せません。


そして最大の壁は、実は周囲のクリスチャン。
もちろん教会のみんなは応援してくれているのですが、口には出さないまでも、
「うまくいくわけない。」
「自分で考えていることが夢に出ただけだ。」
という暗黙の空気を、当時感じていたと言います。
神を信じているはずのクリスチャンが、神を妨害することがないよう気を付けなければと思います



海外宣教には、国内からの支えか、海外で受け入れてくれる教会が必要です。
また現地の言語を話せないなど、宣教師の常識ではありえないことずくめでした。


けれども、あの夢は絶対神からのものだと信じ、進むことを決断。
アルバイトで貯めた10万円程度のお金と、スーツケースだけを持って現地へ旅立ちました。


一緒に祈っていた者として、この人が神の声を聞いたというのなら間違いない。
・・・という確信を持ちながらも、「この人は日本に帰ってこれなくなるのではないか。」という不安が心の片隅にあったのも事実です。送り出す時は複雑な心境だったことを今も覚えています。


■帰国

その宣教師さん(元・伝道師)が、久々に帰国しました。先日書いた記事の宣教師さんです。
今は現地の日本人を相手に、二つの教会を牧会していますが、出発当時は先の記事のような知識もなく日本を後にしました。


10年経った今、この曲を聞くと祈り会の頃を思い出し、感慨深いものがあります。


会話をしていて、こんな10年後が来るとは思いもよりませんでした。
報いて下さる神だと実感します。


信仰がなくては、神に喜ばれることはできません。
神に近づく者は、神がおられることと、
神を求める者には報いて下さる方であることとを、
信じなければならないのです。



主は生きておられる。


ハレルヤ