ルラルさんシリーズの中でもこの本には特別な意味があります。
この本は『真実告知』に使われることもあるのです。
- 作者: いとうひろし
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2010/09/08
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
真実告知
真実告知とは、親と暮らせない子どもに今までのいきさつを伝える事。施設で暮らす子ども。養子として暮らす子ども。里親のもとで暮らす子ども。
実の親が別にいると知らない子どももいれば、なぜ施設で暮らしているのかと疑問を感じている子どもに、伝えたいことがある時に、この本を読みながら伝えるようです。
実はそんな境遇の子が表紙の絵にひかれて、たまたまこの本を手にしてしまったことがありました。
幼いその子はこの本を何度も読んで欲しいとせがんできました。
「なんでこの本がそんなに好きなのだろう?」
と思っていましたが、後からこの本が真実告知に使われると知って、腑に落ちました。
薄々自分の境遇を感じていたようで、引っかかるものがあったのかもしれません。
幼いながらも自分の中で向かい合ったり消化したりしていたのかもしれません。
作者が真実告知を意識して書いたとは思いませんが、切ない内容の本も必要としている人たちがいると知るキッカケとなりました。