取引先の小さな事務所でNAS(ネットワーク対応型ハードディスク)を買ったようです。
パソコンが2、3台でファイルを共有したい場合は、ファイルサーバより安いし手軽で、悪くない選択だと思います。
パソコンの場合、誰かが会社を休んだとしても共有フォルダを見るために、そのパソコンの電源を入れなければならないケースもあるでしょうが、NASであればその心配もありません。
NASで注意が必要なのは、バックアップが必要だということです。
NAS単体で運用していたが、故障してデータが消えてしまったケースも見たことがあります。
NASを購入する場合はバックアップ用外付けハードディスクも一緒に購入して、定期バックアップを設定が必要があるのです。
その事務所でもNASの他に外付けハードディスクを購入して、接続したのですが、肝心のバックアップ設定がうまくいかないという相談でした。
■USBバスパワー
NASの管理画面にログインしてもらうと、外付けハードディスクはちゃんと認識されていました。
NASと外付けハードディスクは同じメーカー製とのこと。
バックアップ用ハードディスクの機種は何かと念のため聞いてみると、ポータブルタイプのものでした。
今回の原因はこれでした。
ポータブルタイプのものは、軽くするために「電源不要」を売りにしています。
そのため、電源はUSB経由で供給されるのです。
しかしNASの場合は、USBバスパワーでは電力不足で外付けハードディスクが動かなかったりします。
NASの製品ページには、バックアップに推奨する外付けハードディスク一覧が掲載されいていますが、そんな理由もあるのです。
確かにこのNASのバックアップ推奨一覧に掲載されているディスクは、全て電源が別についているものでした。
ポータブルディスクは簡単に取り外し/持ち運びができてしまうので、データの持ち去りも簡単にできてしまいます。その点からもバックアップ用としては不向きではないかと思います。
ポータブルは別の用途で使用してもらうこととして、以上のことを説明し、新しくバス給電ではないタイプの外付けハードディスクを購入してもらうこととなりました。