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絵本紹介 くつやのまるちん

くつやの まるちん (国際版絵本)

くつやの まるちん (国際版絵本)

トルストイの本。この本は借りたのではなく買った。
教会学校でも使ったことがあります。


奥さんも子どもに先立たれ、一人残された「くつやのまるちん」は、貧しいながらも地下室で靴を作りながら暮らしていた。


そんなまるちんの唯一の楽しみは「聖書を読むこと」。
心がやすらぐひと時だった。


そんなある日、夢の中できりすと様の声を聞いた。
明日、まるちんに会いに来るという。


きりすと様は本当に来てくれるのだろうか?


雪の降る翌朝、まるちんはきりすと様を待ち続けた。
そして5人の人物がまるちんの前に現れる。


雪かきに疲れたおじいさん、夏服しかなくて凍えるお母さんと赤ちゃん、リンゴを盗んだ男の子とそれを王おばあさん。いづれもきりすと様ではなかった。


ベースとなったのはマタイの福音書25章だと思う。
天でキリストに会った際、「あなたは私が困っている時に食べ物をくれた、服を着せてくれた・・・」と、身に覚えのないことを言われた男が、
「あなたにそんなことをした覚えはありません。」と答えたところ、
貧しい人や、困ってる人、小さい人にしたことは、実は私にしていたのだと諭される。


まるちんの前に出て来た5人は実はわたしだったのだよ
という語りかけで終わる。


「きりすと様はどうやらわたしたちのような貧しい者に特に関心を持たれているようだ。」というくだりも、忘れがちな福音の一面を思い起こさせてくれる。


マタイの福音書25章40節

我が家にも「小さい人」がやってきた。
子どもも含め、家族全員で助けたつもりだが、息子には少し負担だったかもしれない。
お母さんに甘えたい年頃なのに、よく頑張ったと思う。「小さい者」にとてもやさしくしてくれた。


それは実はきりすと様だったかもしれない。
やさしくしてくれたことを見ていてくれただろうし、天に帰った時にきっと喜んでもらえると話した。


『まことに、あなたがたに告げます。
あなたがたが、これらの私の兄弟たち、しかも最も小さい者たちの
ひとりにしたのは、わたしにしたのです。』
マタイの福音書25章40節