マタイによる福音書 25:40
すると、王は彼らに答えて言います。『まことに、あなたがたに告げます。あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです。』
昔、ある牧師さんの本を読んだ。
海外の牧師さんで、政治にも影響を及ぼすような社会派の方だった。
細かい内容は覚えてないのだが、一か所印象に残っている箇所があって、そこを読みながら上の聖句が浮かんだのを覚えている。
活動をしていく中で、大きな問題が起きたそうだ。
そこでその問題を回避するため、政界の有力者や権力者に対してロビー活動を展開することを計画していた。
政治活動の定石とも言えるし、別に悪いことではないかもしれない。
しかしこの牧師さん、聖書には弱者に目を向けるべきと書かれていることを思い出し、まったく逆の方向。権力者ではなく、社会で弱者と言われる人たちに目を向け、関わるよう方向転換したところ、思いもよらず問題が一気に解決したと回顧していた。
問題に目を奪われることなく、聖書に立ち返ることの大切さを思わされた。
社会人として働いていると、「大きい者」を見てしまう。
地位の高い人や権力のある人の要求をやはり優先する傾向はあると思う。
実はそれは「的外れ」であって、案外遠回りをしているのかもしれない。